-議会活動報告 -
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▼第289回愛媛県議会定例会一般質問(平成16年9月)
1)構造改革特区や地域再生の実現に向け、今後どのように取り組んでいくのか。
質問者:本宮議員
 国は、地域の活性化は地域で考えるという自立した地域づくりを進めるため、平成14年7月に地域限定で規制の特例措置を認める構造改革特区制度をスタートさせ、これまでに全国で386件が認定されている。この中には、国際化に対応できる人材育成を目的とした群馬県太田市の「太田外国語教育特区」など地域の特性を活かした様々な取組みがあり、本県でも3件が認定を受けている。
 また、昨年10月には、構造改革特区で培われた地域の自立の精神と活性化の芽を今後更に大きく育て定着させるため、内閣に地域再生本部を設置し、12月に「地域再生推進のための基本指針」が策定された。この指針では、地域が自ら考え行動し、これを国が全面的に支援することを基本に、地方自治体が地域の特性、住民や民間事業者のニーズを十分に踏まえながら、アイデアを結集して、地域再生のための計画を策定することになっている。
 今年6月には、本県においても、この指針に基づいた支援措置メニューを活用して3件の地域再生計画の認定を受けたが、このメニューには、公共施設の転用に伴う地方債の繰上償還免除や、増改築等に活用できるリニューアル債などがあり、これらの支援措置の有効利用により地域の自立を図ることが大切なことである。地域自らが考えることの中から、地域にとって本当に必要なものや必要でないものが見えてくることが重要であり、国の地域再生の考え方は今後の地方行政の進め方の方向性を示したものでないかと考える。
答弁者: 
 構造改革特区や地域再生の両制度は、地方自治の確立や分権の推進に先導的な役割を担うとともに、地域の振興・活性化を図る上で有効な手段と認識しておりまして、県はもとより市町村や民間に幅広く活用してもらうことが重要であると考えております。
 このため、県の特定重要新政策として職員から提案を募集するとともに、市町村をはじめ、商工・農林水産団体、NPOや企業等を対象として、地方局単位で「出前講座」を開催するなど、あらゆる機会を通じて両制度の積極的な周知・PRに努めているところであります。
 この結果、本年6月に行われた特区・地域再生の提案募集に対しまして、県からは社会福祉関係の新規補助制度の創設や南予地域の雇用促進支援について提案をする他、お話のございました今治の「第二船籍制度」など市や民間分を含め、本県から8件の提案が国になされるなど、徐々に、制度の普及・浸透が図られていると感じているところであります。
 今年度は、10月と1月が計画申請期間、10月から11月が提案募集期間となっておりますことから、これに合わせまして両制度を活用した先進事例などを紹介するホームページを開設するなど、制度の利用ニーズの掘り起こしに一層努めまして、新たな特区や地域再生の実現に取り組んで参る所存でございますので、議員各位の一層のご指導、ご支援を賜りますようお願い申しあげます。
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2)県内市町村の民間委託の状況はどうか。また、県として今後どのように助言していくのか。
質問者:本宮議員
 今年2月、日本経済新聞が国内の全市と東京23区を対象に「事業の民営化・民間委託」や「民間資金やノウハウを使って社会資本を整備するPFI」を中心に、各自治体の現状や課題などを調査したが、その結果によると、民間委託が最も進んでいる施設は公園・児童遊園地の62%で、次いで、コミュニティセンター、市民会館・公会堂、市区営病院・診療所の順となった。その委託費は人件費を含め1,015億円で、5年先までの計画を元に試算すると6,062億円に達し、財政難を背景に公共サービスの民間委託が更に加速するものと予想されている。
 また、自治体別民間委託ランキングでは、福岡市周辺のベッドタウンが1位から4位までを占め、うち春日市では、受付などの本庁舎業務やごみ収集のほか、小学校の給食も11校中7校で民間委託している。
 一方、大手企業も受託ビジネス拡大に向けて動き出しており、NECグループが今年度、自治体のコンピューターシステムの管理運営受託のため全国に50箇所の拠点を整備すると報道されるなど、公共サービスの民間委託が更に進むと判断した受託側の体制整備も進められている。
 先のランキングでは今治市が7位にランクされている。
答弁者:
 県内市町村における民間等外部委託の状況は、平成15年度の調査結果によると、一般ごみ収集や水道メータ検針業務で約8割、庁舎清掃やし尿収集、情報処理業務で約7割が委託実施しているほか、市民会館、病院、集会所などの施設の約9割で業務の外部委託を実施しております。
 これを5年前の平成10年度の状況と比較すると、調査対象業務全体の委託割合は、10年度が56%、15年度には67%と11ポイントの増加となっております。
 また、公の施設の管理運営に関し、民間事業者の参入に門戸を開きました指定管理者制度についても、本年6月現在で、9市町の41施設に導入されておりまして、その中にはNPO法人も指定されるなど、市町村における民間等への外部委託は着実に進展していると考えております。
 今後の事務事業の民間等への外部委託は、行政運営の効率化や住民サービスの向上を図るうえで、極めて重要な取組みであると認識しており、今後とも市町村に対しまして、地域の実情に応じた、積極的かつ計画的な民間等への外部委託を推進していくよう助言していく考えであります。
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3)中小企業の海外展開に際し、どのような支援策を講じるのか。
質問者:本宮議員
 経済のグローバリゼーションの動きが活発化する中で、地方の中小企業も国際的な競争の下で生き残りをかけての海外展開を強いられている。
 2004年版中小企業白書によると、中小企業のうち海外に進出している企業の割合は平成4年の6.0%から平成14年の9.3%となっており、製造業では7.1%から13.0%へと倍増している。また、進出目的は、生産拠点としてのみならず、市場・販売拠点としての投資など、企業活動のグローバル化が進んでいる。
 一方県内では、ジェトロ愛媛貿易情報センターと県産業貿易振興協会共同による県内企業の貿易・投資等実態調査によると、平成15年には、2年前と比較して、海外進出企業、貿易取引を行っている企業ともに、わずかではあるが増加している。海外展開の理由はともあれ、今日、企業にとって海外に目を向けた戦略が必要となっていることは間違いない。
 このような中、今治のタオル業界では、平成14年にタオル製造企業がジェトロの協力で出展参加したニューヨークの国際展示会で最優秀賞を受賞し、これを機に北米に現地法人を設立して販売態勢を確立しており、その後、他のタオル製造3社も相次いで海外の展示会で最優秀賞を受賞するなど、海外に活路を見いだそうとする動きが活発化している。
 しかし、海外展開のノウハウを持たない中小企業が販路を求めていくには、様々な未知のハードルを越えなければならない現実がある。
答弁者: 
 経済のグローバル化・ボーダーレス化に伴いまして、中小企業にとっても、経営戦略上、販売市場や生産拠点の拡大等のための海外展開が重要になってきておりますが、資金不足に加え、人材や現地情報・国際ビジネスのノウハウの不足などから、海外展開を躊躇する中小企業も、少なくないものと考えております。
 このため、県では、これまでも、海外における物産展の開催や海外見本市での「愛媛コーナー」の出展等を行ってきたところでありまして、更に、近年においては、より的を絞り、貿易実務者研修を実施し、国際ビジネスの実務に通じた人材を育成いたしますとともに、海外で開催される見本市に県内企業が独自に出展する際に助成を行うこと、また、海外での販路拡大等を指向する県内企業に対しては、ジェトロの海外事務所を通じて現地企業の発掘や商談のアレンジ、問題解決の支援などを行ってきたところであります。
 この結果、本宮議員のお話しにもありましたタオル製造業の米国での販路拡大のほか、舗装材製造業者の中国への生産拠点開設や、サンダル製造業者のフランス市場の開拓など、具体的な成果も挙がってきているところであります。今後とも、ジェトロ愛媛や愛媛県産業貿易振興協会等関係機関と共同して、海外経済情報の提供や海外ビジネスに関する指導、助言、助成などの支援を強化いたしまして、県内企業が安心して海外展開を行える環境づくりに努めて参りたいと考えております。
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4)森林環境税の検討状況はどのようになっているのか。
質問者:本宮議員
 21世紀は「水と緑の世紀」と言われている。きれいな水を育む森林と、それを運ぶ川、そして注ぐ海をどのように守り、次の世代に引き継いでいくのかが、私たちの解決すべき大きな課題の1つである。
 しかし、安心で豊かな暮らしを支えている森林は、今、木材価格の長期低迷や後継者不足などの影響で、放置されたままの森林が増加しており、その荒廃に歯止めがかからない危機的状況を迎えている。
 県では、平成13年を「森林そ生元年」と位置付け、公共施設の木造化の推進や水源の森林づくり推進モデル事業の実施など、森林のそ生に向けた取組みを積極的に展開しているが、厳しい財政状況を考えれば、それにも限界があると言わざるを得ない。
 また、県民の森林に対する期待は高度化・多様化してきており、これに応えていくためには、森林の整備をこれまでのように森林所有者だけに任せるのではなく、県民全体で支えていく新しい森林づくりの仕組みを構築することが求められている。
 県では、昨年9月に森林環境税導入のための税制検討委員会と森林環境税の活用による森づくり検討委員会の2つの外部委員会を設置し、森林環境税の導入を検討しており、この新税導入による新しい森林づくりに大きな期待を寄せている。しかし一方で、新税導入は県民に新たな負担を求めるものである以上、県民から幅広く意見を聴いたうえでなければ、納税者である県民の理解と協力は得られないと思う。
答弁者: 
 森林環境税については、昨年9月に、学識経験者や公募委員などによる税制検討委員会と森づくり検討委員会の2つの外部委員会を設置して、検討を重ね、今年の6月に、県民議論のたたき台となる試案を公表したところであります。
 お話にもありましたように、県民に新たな負担を求めるものである以上、県民の理解と協力が不可欠であります。
 このことを踏まえ、この試案について、全市町村長への個別説明を行うとともに、一般県民を対象とした県下5地区におきまして説明会やシンポジウムの開催などを通して、森林環境税の周知に努めるとともに、アンケート調査を実施するなど、幅広く県民からの意見を聴いたうえで、8月に、2つの外部委員会を合同で開催し、素案を取りまとめたところであります。
 素案では、使途については、県民参加による森林共生文化を創造するため、県が使途を定める指定事業と、県民の皆様からの取組みを公募する公募事業を実施することとしており、課税の仕組みについては、県民の皆様からの意見や市町村長の意向等を踏まえ、県民税均等割上乗せ方式を採用し、税率は、個人が年額500円、法人が規模に応じまして1,000円から40,000円となっております。
 現在、県民から幅広く意見を伺うため、この素案をパブリックコメントに諮っており、10月中を目処に、最終案を取りまとめ、来年4月からの導入をめざしたいと考えております。
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5)食の安全・安心について
質問者:本宮議員
 カナダ、アメリカでのBSEの発生、高病原性鳥インフルエンザやコイヘルペスの発生など、食を巡る新しい課題が続発しており、国民はこうした問題に日々不安を募らせ、食に対する不信が大いに高まっている。このような現状を見ると、行政が事態を早急に把握し、これに迅速に対応することに加え、国民に理解しやすい情報を伝達することが重要と痛感している。
 県では、食の安全・安心施策を効果的かつ効率的に推進するため、えひめ食の安全・安心推進本部を昨年10月に設置し、ホームページ等を利用して食の安全・安心に関する情報提供を積極的に行っており、また、今年8月には、国、県、松山市主催による「食品に関するリスクコミュニケーション」が多くの消費者、食品事業者の参加のもと開催され、活発な意見交換が行われたと聞くが、食に関する県民の理解を深めるためにも、このような機会を継続して持つなど、消費者にわかりやすく正確で信頼性の高い情報の提供が行政に求められている。

(1)輸入食品を含めた流通食品の安全性確保対策はどのようになっているのか。
 近年、輸入食品の増加、食品製造加工技術の進歩及び流通の広域化等、消費者を取り巻く食環境は著しく変化しており、これに伴い、食品による事故も増加傾向にある。
 特に、食品の広域流通化が進み、輸入食品を始め多くの食品が流通しているが、食品添加物や残留農薬、食物アレルギーなど、消費者にわかりにくい多くの問題があり、県民の健康を守るためにも県としての取組みが重要である。

(2)農水産物のトレーサビリティシステムの構築に、どのように取り組んでいるのか。
 食品に関する不安解消のためには、食品が消費者に届けられるまでの流通経路の履歴情報はもとより、食品がどのように作られ、流通過程でどのように扱われてきたかといった生産から流通までの食品の安全性に関する情報の提供が必要であり、それがトレーサビリティシステムである。
 食の安全性に関する情報を提供する体制が構築できれば、消費者に食品に対する安心を提供できると思う。
答弁者: 
(1)輸入食品を含めた流通食品の安全性確保対策はどのようになっているのか。
[答弁]
 本県におきましては、「えひめ食の安全・安心推進本部」の基本方針のひとつとして、県内に流通する食品の安全性確保対策の充実を掲げているところであり、県民から広く意見を求めて策定いたしました食品衛生監視指導計画に基づき、地域の実情を踏まえた重点的、効率的かつ効果的な安全確保対策を推進しているところであります。
 平成16年度計画では、5つの中央保健所に配置された食品衛生監視機動班を中心に、食品の流通拠点や製造加工施設に重点を置いた監視指導を行うほか、輸入食品を含め県内に流通する食品約3,100件を抜き取り、食品添加物や残留農薬をはじめ、今年度から新たにアレルギー食品の検査をするなどにより、安全性の確保に努めております。
 また、各地方局毎に食の安全・安心に関する県民講座を順次開催し、意見交換を行うほか、県民意識の動向調査を実施することとしているところでありまして、今後とも、多くの県民の意見を取り入れた食の安全・安心施策を推進するとともに、消費者にわかりやすく、より信頼性の高い情報提供などに努めてまいりたいと考えております。

(2)農水産物のトレーサビリティシステムの構築に、どのように取り組んでいるのか。
[答弁]
 農水産物のトレーサビリティは、牛肉については平成15年6月の「牛の個体識別のための情報の管理及び伝達に関する特別措置法」の制定を受けて、既に、牛の生年月日、品種、生産地等の個体識別情報の入力を完了しておりまして、今年12月の法律の完全施行に向けて、現在、と畜場から卸売、小売、外食業者など流通段階において個体識別情報を伝えるシステムの整備を進めているところであります。
 水産物や青果物等については、国の補助事業を活用し、生産販売団体の自主的な取組みに対し、生産履歴情報提供のためのデータベースの構築や機器整備を支援しており、今議会に、農産物直売施設が取り組む青果物等へのシステム導入が図られるよう補正予算の計上を行ったところであります。
 なお、農水産物全てに導入することは、出荷方法によっては個体識別が難しいことや、システム整備・維持に多額の経費がかかる等の課題もありまして、直ちには難しい面もありますが、本県産の農水産物に対する消費者の信頼性を高めるため、今後とも、関係団体の取組みを積極的に支援してまいりたいと考えております。
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6)メディカルコントロール体制の整備にどのように取り組んでいくのか。
質問者:本宮議員
 平成3年の救急救命士法の制定により、救急隊員に医療従事者としての救急救命士の資格が与えられ、それ以降、救急現場への救急救命士の配備が急速に進んだが、救急活動に対する社会的認知が進むにつれて、国民の間に先進欧米諸国のような、より高度な救命処置を受けたいとの声が強まっている。
 このような中、厚生労働省と消防庁の検討により、従来の救急救命士の処置範囲の拡大など救急業務の高度化が図られることとなり、昨年4月からは心肺停止患者に対する医師の指示なし除細動の実施が可能となったのを始め、今年7月からは医師の指示のもとでの気管挿管が可能となり、更に平成18年4月からは強心剤の投与も可能となる予定である。
 しかし一方で、救急救命士は医療機関の職員ではなく、活動の場が医療機関外であることなどから、看護師等と比べ充分な医師のバックアップが受けられない状況に置かれているのが現状である。
 県民としては、医師のいない場所で救命救急士に医療行為を施されることから、その行為を医学的な見地から充分に保証してほしい。
答弁者: 
 県では、メディカルコントロール体制の整備を進めるため、県単位・地域単位の協議会を設置いたしますとともに、1つには24時間、医師と救急救命士が直接電話連絡を取り合うことができる指示、指導・助言体制、2つには医師が現場での救急業務の適否を事後に検証する事後検証体制、3つには病院において実習等を行う救急救命士の再教育体制などの具体的な体制整備に努めてきたところであります。
 その結果、医師の具体的な指示がなくても除細動、すなわち心臓への電気ショックを行うことが可能となりました昨年4月からの1年間で、従来の2倍以上のペースに当る102件の除細動が実施されますとともに、除細動を実施した結果、心肺機能が回復したものが16件になっておりまして、相当の効果が現れていると認識しております。
 現在は、気管に管を入れます気管挿管の体制整備を進めており、10月から県消防学校において講習を実施し、その後、病院での実習を行うこととしております。
 当面は、今後1年間で34名の気管挿管実施可能な救急救命士を養成することとしておりますが、最終的には全救急救命士が実施可能となるよう体制を整備し、救命効果の一層の向上に努めて参りたいと考えております。
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7)治安対策について
質問者:本宮議員
 治安悪化が社会問題化する中、昨年12月に国において「犯罪に強い社会の実現のための行動計画」が策定され、様々な施策が進められている。この行動計画は、治安回復のために、「国民が自らの安全を確保するための活動の支援」「犯罪の生じにくい社会環境の整備」「水際対策を始めとした各種犯罪対策」の3つの視点で策定されており、これに沿って、今後5年間で国民の治安に対する不安感を解消し、犯罪の増加に歯止めをかけることを目標に掲げている。

(1)平穏な暮らしを脅かす身近な犯罪の抑止にどのように取り組んでいくのか。
 全国で、長崎県佐世保市での女子小学生による同級生殺害事件などの重要凶悪事件や来日外国人グループ、暴力団員等による組織犯罪、オレオレ詐欺の被害などが続発しており、県内でも、松野町の少女が高知県内の山中に連れ去られ殺害された事件など都会と遜色のない重要凶悪事件が発生している。このような犯罪情勢の背景には、景気の低迷を始め交通ネットワーク整備による行動の広域化や規範意識の低下など、様々な要因が起因している。
 県内でも、今年上半期に1万2千件余りの犯罪が発生しており、治安回復が急務である。

(2)少年犯罪の抑止にどのように取り組んでいくのか。
 現在、刑法犯検挙人員の約34%、街頭犯罪に限っては約61%を少年が占め、中には社会を震撼させた少年事件も少なくない。
 少年犯罪を抑止し、次代を担う少年の健全育成を推進することは国民全ての願いである。
答弁者: 
(1)平穏な暮らしを脅かす身近な犯罪の抑止にどのように取り組んでいくのか。
[答弁]
 本県の今年上半期の犯罪情勢を見てみますと、刑法犯認知件数は前年同期に比べ5.7%減少し、その中でも街頭犯罪が21.8%、侵入犯罪が10.2%とともに減少しております。特に、乗り物盗、車上狙いの認知件数が大きく減少するなど犯罪の減少傾向が見られます。
 これは、自転車通学生に対するチェーンロックの配布やマンション、パチンコ店などにおける駐車場、駐輪場対策等を推進したことが大きいものと考えております。
 しかしながら、10年前と比較いたしますと、刑法犯認知件数は約1.5倍となっており、検挙率は半減するなど、依然として厳しい治安情勢が続いていると言わざるを得ない状況となっています。
 警察としましては、県民が安全で安心して暮らせる社会環境を実現するため、繁華街を中心とした制服警察官の集団パトロールのほか、県内に17ある自治体や地域住民が主体となったパトロール隊による警戒活動の強化、地域警察官による職務質問の強化と、重要犯罪に発展するおそれのある軽犯罪法、めいわく防止違反など、軽微犯罪の検挙対策の推進、犯罪に遭いにくい防犯モデルマンションの普及及び鍵掛け運動の推進などの諸対策を推進して、犯罪の予防と検挙を図ってまいる所存であります。

(2)少年犯罪の抑止にどのように取り組んでいくのか。
[答弁]
 全国における少年犯罪の現状については、ご指摘のとおりであり、県内においても、ほぼ同様の傾向を占めておりますことから、県警においても次の3つの活動を中心とした少年非行防止活動を強力に推進しているところであります。
 その1つは、関係機関・団体との連携による非行防止活動の推進であります。その取組みの一例として、本年夏場、松山市内の繁華街において関係機関・団体延べ465人の参加を頂きまして大々的な補導活動を実施いたしまして、その地域における刑法犯の発生を昨年比で12%減少させるなど、犯罪の抑止と少年非行の防止に努めているところであります。
 2つ目は、少年に有害な環境の浄化活動であります。具体的には、インターネットや携帯電話の出会い系サイトの危険性に関して教員や保護者の方などを対象としたハイテク講座の開催をはじめ、ボランティアの方々と共同した有害ビラの撤去活動、ゲームセンターなどへの協力要請活動を推進しております。また、本年8月末までに出張ヘルスを仮装した5件の売春組織を摘発、暴力団員を含む77人、昨年同期比プラス20人を検挙するとともに、97人、昨年同期比プラス42人の少年を保護するなど、少年が被害者となる福祉犯罪捜査を強化しているところであります。
 3つ目は、迅速かつ厳正な少年事件の検挙・補導活動の推進であります。本年4月、松山東署に少年課を新設し、少年犯罪多発地域において迅速に検挙・補導ができる体制を強化いたしました。また、少年犯罪の内容に応じては、厳正な逮捕権の運用を図るなど再非行の防止対策に努めているところであります。

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